RubyKaigi 2024 Day 1 part2

2024-05-15の日記 part2

ぺんさんのキーノートが終わり、自分の発表時間が近づいている現実に戻ってきてしまった。かなり気が立っていておだやかなコミュニケーションを取れる気がせず、一人でサクッとご飯食べようかなーと思っていたら同じく発表前の金子さんを見つけたので捕まえて国際通りA&Wに行った。Day 0のときからXで湿布とかルートビアとか見てて食べたい気持ちが高まっていた。レジ前はずいぶん混んでいてしばらく階段に並んでいた。レジに時間がかかっているのか、レジ待ちの列は長かったが店内には空席に余裕があった。Rubyistが来ては長蛇の列を見て引き返したりもしていた。RubyKaigiのお昼事情はなかなか難しくて、会場で食べることを前提にしていないときのお弁当は早い者勝ちなのとか、人があふれてきてホワイエがごったがえして出るのに時間がかかったりするので、お昼は計画的に動いたほうが良かったりする。あとお店に入るのが遅れるとどこもいっぱいだったり。Day 1は若干出遅れたもののなんとかなったのでよかった。並んでいるあいだとても暑くて持ってきたハンディファンを回していたが、リュックの中で電源がついてたみたいですぐに止まってしまって悲しかった。

金子さんとは他愛ない話をしつつ、発表直前という現実に戻って唐突にうめき声を上げたりする会をしていた。発表直前のスピーカーならではの空気感だったと思う。水曜日はルートビアフロートの+100円くらい?のオプションが無料になるキャンペーンをしていたが、フロートにあまり惹かれないのと初のルートビアはそのまま飲みたかったのでノーマルのものを頼んだ。人生初のルートビアは美味しかった。ドクターペッパーは苦手なので同じように苦手かと構えながら飲んだけど大丈夫だった。甘みがあると湿布ではなく飲み物として認識できる、というのととても暑かったので湿布みが清涼感があってごくごく飲めて良かった。ハンバーガーのサイズが大きくてお腹いっぱいになった。

食べ終わった頃にはいい感じの時間になっていたのですぐに会場に戻った。午後一は金子さんのトークで、私は金子さんのトークを流し聞きしながらスピーカーノートを書いていた。本人には昼ご飯のときに伝えていたが、そうなりますよねみたいな反応だった気がする。スピーカーや経験者同士はこの辺の感覚の説明が不要で話が早いなあと思う。自分のいろいろな都合や優先順位で話を聞けない/聞かないことはみんなあるから、聞けなくても「聞けなかったんですよねー」でそれ以上でもそれ以下でもないというか。というわけで金子さんの話はほぼ聞けていないのだけど、Lramaはパーティーメンバが増えたんだなあということを思った。あとは金子さんめっちゃマネジメントやってるなというか。みんなが進みやすくなるための活動を惜しまないなというか。

金子さんのトークが終わった後コーヒーが欲しくてSmartBankの飲み物コーナーに行って、近くのテーブルで知り合いを見つけてそこに居座らせてもらってひたすらスピーカノートを書いてスライドを微修正してを繰り返していた。14:10の回も14:50の回も本当に聞きたかったので不徳の致すところ...。後で知り合いから「ima1zumiさんをSmartBankの近くで見かけたけど修羅場っぽかったから声をかけないでおいた」と言われて目立つところで修羅場やっててすまないという気持ちになった。

14:50になんとかスピーカーノートを書き終えた。スピーカーノートを書き終えたのは過去4回のRubyKaigi登壇で初だった。過去は大体2/3くらい書いて力尽きて、通訳さんとの打ち合わせでスライドで話すことを全部話す、つまり実質リハをしていたので打ち合わせの時間中申し訳ない気持ちでいっぱいになっていた。今年は15:10から打ち合わせだったのでギリギリ間に合った。スライドアップロードは一応したものの通訳さんへの共有は間に合わずその場でスライド共有するのにまごついてしまった。キーノートで作るとWindows環境の人には一旦変換をしないとスピーカーノートが見える形にならないっぽい。でもスピーカーノートがあるとその場で発表のすべてを話さなくていいということが分かった。このほうがお互い楽だ。来年も発表できたらスピーカーノートは全部書こう。前日までにほぼ確定版にしたい。いやもっと速くしたい。

自分の発表まで時間が浮いて困ってた記憶はあるが何をしていたかは覚えていない。おやつタイムを横目に見て、はやめに会場入りしてスライドを見直していたような気がする。キーノートをみると最終更新時間が15:51で自分の発表の9分前になっていた。Small Hall は入口がとても格好良いし木の香りに包まれていい気分になれるすてきなホールだった。

10分くらい前に壇上に上がってピンマイクや接続の準備をした。今年はデモがあったので端末のフォントサイズを大きくしたり、画面の切り替えをスムーズに出来るように軽く素振りしたりした。また、デモをするためにキーノートからESCで抜けるとキーノートデフォルトのカウントアップタイマーがリセットされてしまうことが分かっていたので、スピーカーノートの1枚目に「TODO: 必ずスマホでタイマーをセットする」と書いておいた。過去、緊張でストップウォッチをつけ忘れて、かつキーノートデフォルトのストップウォッチが接続確認時に始まってしまって現在の経過時間がわからないまま話してしまったことがあるので、そうならないように気をつけた。Small Hallは登壇者側の最前から3列目くらいまでは人の顔が見えるくらい近かったので、待機時間中に知り合いがいるのが見えて緊張が高まっていた。待機中にスタッフさんに「待機中に会場を撮る人もいますよ」と言われたけど緊張でなかなかそんな気分にはなれなかった。来年発表できるならそれもスライドの一番最初に書いておいてイメトレをしておいたら、会場を撮れるかもしれない。あれは登壇者からしか見れない光景なので写真に残しておきたい。

自分の発表は発表の後半になるまで緊張がとれなくてしんどかった。過去の経験では発表前は緊張してても10分くらい話してたらなんだかんだ楽しくなってきてたんだけど、Small Hallは壇上と席が近くて最前近くの人の顔色が見えてしまっていたからなのか、スピーカーノートを書いているものの見ながらじゃないと喋れない(暗記してない)状態だったからなのか、終盤まで結構緊張していた。緊張で今まで噛んだことないフレーズを噛み噛みになったりした。

発表中に.inputrcを書いたことがある人に手を上げてもらってアンケートをとってみた。前から3列目くらいは半分くらいの人が手を上げていた。それより後ろはほとんどいなくて数人くらいだった。

当日に書いていた発表のふりかえり

よかったところ

  • Reline やっとるんやでというのを見せたかったのには成功したとおもう
  • 伝わった感があったっぽい
  • スピーカーノートを最後まで書いた
  • 図をなるべく入れた
  • はじめてのデモ

うーん

  • ターゲットの選定や誰に何を伝えたいかが曖昧だった。だいぶ初心者向けになってしまった…もうちょっとテックな感じに寄せたかった。
  • 時間余った(約26分)
  • だいぶ噛んだ。RubyKaigiの数日前から人と話さない生活してたからはありそう。口を回す練習の必要性を感じた
  • 形になってから誰にもレビューしてもらわなかったので発表しながらもこの話が面白いのかがずっと不安だった。終盤まで不安だったのは久しぶり…。壇上からわりと見えたけど表情までは見えなかったからだいぶ不安だった
  • こういう話ならみんなやろうぜ!ってのを言えるとよかったんじゃない?と言われて確かにと思った

こんな感じだった。

緊張については一通りできてから誰にも見てもらってなかった、ってのはあると思う。この発表が本当に面白いか自信がないみたいな。フィードバックもらってヨシッ!って気持ちになってから発表したいな。あとは想定リスナーが明確にできていなかった。ydahさんのブログにあったように私も想定リスナー層と想定リスナー(特定個人)を決めてスライドをつくることが多い。だが、今回は自分がこれを話したいというのが主軸になっていたのであまり明確にできなかった。こういう人に伝わる話をしたい、ではなくて自分の経験したこれを話したい、で大体詰め込んだ。それはそれで一つの方向性だとおもうのだけど想定リスナーを決めなかったが故に難易度調整がうまくできなくて全てを語る方に倒してしまったなーというのが反省点。発表は文章よりふわっと繋げるのですべてを語らなくてもいい、特にRubyKaigiでは、という点は気をつけたい。

ところで誰にフィードバックもらうかって難しくないですか、人に頼むのなかなか大変とか準備の間に合わなさとかで頼めた試しがない。お仕事の時間中に見てもらったことはある。フィードバックもらったほうがいい発表になるんだろうなという気持ちと頼むの難しいという気持ちと身近な人ほど初見の発表を楽しんでほしいという気持ちが揺れる。

あとはもっとテックなトークしたい〜〜〜というのが来年への課題。今年はわかりやすさに振りすぎたというより振り切れるほどテッキーなネタが自分になかったのかも。本当に難しい話は簡単にしたところで難しくないですか。そういう。

自分的には過去最も発表の目的を果たした発表だった。自分の話したいことを話した。そして課題がたくさん見えた発表だった。発表を経るごとに見える世界がどんどん変わっていくのはとても楽しい。次は一年弱かけて持てる力のすべてを出したいが、どこに向かっていくかの調査からだー。

あと発表準備を通してRelineのメンテナンスができるようになったのは本当に良かった。コードをたくさん読んでRelineの理解がだいぶ深まった。今後ともRelineのメンテナンスを継続してIRBとrepl_type_completorのコードを読んでメンテできるようになりたい。感想ブログ書き終わるまでOSSやらないでおこうと思ったのでだいぶ滞っていて早くコード読む生活に戻りたい。これを書いているのは2024-06-03なので2週間くらい溜まっている。うおー。

RubyKaigiに戻ると、発表直後はどんな感情を持ったかあんまり覚えていない。拍手を聞いて、ああ良かった、とほっとした気持ちになった。

もらったフィードバックを覚えてる限りで

  • こういう発表なら仲間募集しても良かったんじゃないか
  • undoを実装するにはコマンドの履歴がいるのでは
    • Relineの場合は不要そうだった
  • undoはツリー状に辿れるようにするの?
    • CLIだからそこまで要らないんじゃないかと思ってる
  • わかりやすい発表だった
  • Relineイメージしやすい
  • Relineがいろいろやってくれてたということを知った

Relineはわかりやすい、イメージしやすい、というようなフィードバックを誰かからもらったのはとても嬉しかった。わかりやすいと感じられるように伝えられたなら自分の発表の目的は果たせたと思う。Relineに興味がある人がさわれるように手がかりを残したいというのも目標の一つだったので。

💎💎💎

同じ会場でしおいさんの発表があったので、退出せずそのまま見た。しおいさんの発表もとても楽しみにしていて、grantで開発した経験をどんな形の発表にまとめてくるのだろうととてもワクワクしていた。Happy Eyeballができると嬉しいというのがよくわかるデモで良かった。あとは2020年の状態遷移図がとてもパワフルなツールだったのだなあと思った。あれはオートマトンなのかな?後日オートマトンについて教えてもらったときにもこの図のことを思い出して、状態遷移を表現すると起きることが網羅でき、起きないことは記述されていないというのが強いのかなと思ったりした。しおいさんの発表ではよく「こうやったらうまくいくと思いきや...」という話が出てくるように思う。そういう話があると引き込まれるし、やってることの難易度や思考の過程がなぞれていいなと思う。自分は発表にそういう要素を入れるのが不得意なので真似していきたいなーと思った。やってみてだめだったことは忘れてしまって正確に思い出せないので、記録をつけておかないといけなさそうだ。Happy Eyeballの実装はネットワークプログラミングというよりは並行プログラミングの難しさが大きかったのだろうか、と思った。しおいさんが楽しそうで良かった。

Official partyは海辺でバーベキューだった。

睡眠不足と発表のプレッシャーから解放された疲れがすごく出ていて、酒を飲む気にもならずRubyKaigi中にしてはテンションが低かったので知り合いの近くでひっそりしていた。コミッターとスピーカーがたむろしてる机を遠巻きに眺めて楽しそうだなーと思ったりしていた。

会場からタクシーでホテル近辺まで戻り、一旦パイナップルを回収した。本当はDay 0にエモリハウスに行ってパイナップルをカットしたかったのだが、Day 0は大雨で厳しかったのでDay 1のうちになんとかしたかった。その後えもりさんのいる店がXに流れていたので突撃して合流した。どんどんRubyistが集まってきて最終的に店の中がRubyistだけになっていたような気がする。お酒もご飯も美味しかった。時間が経って少し疲れがほぐれたのか気持ちが和らいできて楽しい時間を過ごしていた。うなすけさんに英語発表の準備について聞いて、理想の練習回数が日本語の場合の3倍くらいになりそうというのが分かって良かった。あとは英語詳しい人に聞いてもらうとか。スライドの締め切りがなくなったところでその回数練習するにはいつスライドができているといいかというと...。。。大変だ。今回のRubyKaigiでは海外カンファレンスの登壇に興味ないのと聞かれる機会があって、自分が発表するならどうなんだろうなあとちょっと思っている。人生でやれるうちにやっておきたい気持ちはちょっとだけ芽生えてきた。

フォトジェニックなうなすけさんとピーチパイン

居酒屋解散後にエモリハウスにお邪魔して、ハウス備え付けの包丁でピーチパインをカットした。包丁の切れ味が悪くて怪しい切り方をしていたので、エモリさんに「大丈夫?!笑」と言われながらあたたかく見守られていた。えもりさんに「パイナップルのへたは捻ったら取れるよ!」と言われて捻ってみたら中途半端にしか取れなくてこれが技術力の差と思うなどしていた。

ピーチパイン3個分をカットすると紙コップ3個分の量になった。多い。紙コップに詰めてラップで蓋をして持ち帰ることにした。ハウスで起きてたお二人にも食べてもらったものの、まだまだたくさんあって一人で食べるにはだいぶ多かったのでどうしようかなと思っていたら国際通りのファミマ前にRubyistがたむろっていることが分かり、Xで今から行くと宣言して急いで向かった。

行ったら人がたくさんいた。私が持っているのがパイナップルの入った紙コップです。

パイナップルを素手で食べてもらうのはちょっと無理だなと思ってファミマでプラスチックのフォークを買い、その場にいた人にフォークを渡してはいこれ食べて!と食べてもらった。みんな遠慮せずにパイナップルを食べてくれてありがたかった。10個入りのフォークをほとんど使った気がする。パイナップルは美味しいと好評で、無事に全部食べてもらえたので良かった。

そのあとは帰って寝た。